ヒプノセラピーについて

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どうして催眠を使うの?

潜在意識には、記憶にない過去の情報がたくさんつまっています。そこで、潜在意識と直接話のできる状態をつくるために催眠療法という方法を使うのです。
では、人の意識はどのようになっているのか、人の意識の構成を氷山に例えて説明してみましょう。

人の意識の構成

意識を氷山に例える図日常では表面意識が潜在意識より活発に働いていますが、表面意識の占める割合は意識全体の約10%です。私たちはその約10%の表面意識で考えることを元に生活しています。

このように、意識は表面意識と潜在意識で構成されています。普段は意識の中で身を潜めてはいるものの大きな割合を占める潜在意識に、実は大きな影響を受けているのです。それを見ていくために、まずネガティブなサイクルを作りだす意識の流れを見てみましょう。

意識の中の流れ:ネガティブなサイクルにおちいっていくプロセス

1「人間関係を円滑にしたい!」「ダイエットしたい!」ポジティブな願望に向かって前向きにチャレンジ!!

2どんなに頑張っても思い通りにならない・・・挫折を繰り返す。その時の思い・出来事がデータとして潜在意識に蓄積。

3「あんなに努力したのに、今までもできなかったから今回も…」 と、潜在意識の中の過去のデータを表面化させ”ネガティブな罠”にはまっていく。

4その結果「自分は変われない!」「願望はかなうわけがない!」と、マイナスの未来達成予言を自分でつくり、それを現実化していく。

ポジティブに変わっていきたいのに、変わることができない・・・。 なぜ、そうなってしまうのでしょう!?
それは、子供の頃から潜在意識の中に蓄積されてきた今までの経験や、その出来事に関してどう受けとめたかという“受けとめ方”によって引き起こされているのです。

次に、ネガティブなサイクルに陥る際の、潜在意識への影響を見てみましょう。

潜在意識に感情や情報が蓄積されるプロセス

1子供は自分を中心にして世界があるので、 周囲の良くない出来事がすべて自分の責任であると受け止めてしまう。

2その出来事で感じる“ 不安・悲しみ・寂しさ・怒り ”などの感情もすべてその出来事と共に潜在意識に蓄積される。

3常にその感情を感じていると辛いため、忘れたい、感じたくないと思う。
実際に大人になるにつれてその時感じた思いや出来事(原因)を忘れていく。

これは身近な大人による言動が大きく影響してきますし、中には感情を封印していることすらわからなく なってしまうことがあります。こうして、原因も忘れたまま潜在意識にいろんなデータが蓄積されていきます。

大人になって、ある状況になった時、意味もなく不安になったり、苦しくなったりすることがあるのは、潜在意識の中に蓄積された癒されていない(表現することの出来なかった)感情があるから。感情を解放(表現)しない限りずっと心の中に存在したままなので、似たような状況に陥いったり、同じような感情が湧きあがると過去のデータが表面化し、ポジティブになりたい願望の足を引っ張ってしまうのです。

約10%の表面意識がポジティブに変わりたいと思っていても、潜在意識の中に相反するデータがあると、1:9で綱引きをするようなもの。表面意識に勝ち目はありません。

そこで最初はポジティブに変わろうとしていたものが、潜在意識に蓄積された過去の“なりたい自分と相反する”データによる影響を受け、できないことを成功させていきます。表面意識においても繰り返す失敗から“どうせ出来ない!自分にはムリだ!”というマイナスの暗示となり、さらに変わることから遠ざかっていくのです。

できないと思っている原因が無意識の中に・・・
↑できないと思っている原因が無意識の中に・・・

では、変わることはできないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。

その思いのきっかけとなる原因を見つけ、感情を手放していくのです。
自分が感じ、解釈したことは本当のことだったのか!?
ある一例を出してみましょう。

例)両親への“怒りの感情”の奥に隠された思い

Aちゃんは、自分のことを理解してくれない両親に「怒りの感情」を抱いていました。その感情の原因(きっかけ)やその奥に隠された思いとは何だったのか、子供時代に気付きのヒントがありました。

Aちゃんの家は自営で、朝から夜まで両親とも、とても忙しく働いています。彼女は、小さい時からいつも一人ぼっちで遊んでいました。“遊んで”とお願いしたことはあるのですが、 忙しいからと遊んでもらえないばかりか、両親の機嫌は悪くなるばかり。それを自分のせいだと感じたAちゃんは、その時こう思いました。

“寂しい。”
“自分は両親から嫌われているのではないか。”
“いい子にしないともっと嫌われてしまう!!”

それ以後、自分の思いは抑えて、素直に自分の気持ちを伝えられないまま成長していき、あきらめの感情とは裏腹に、全く自分のことを理解してくれない両親に怒りの感情が湧いてきました。

Aちゃん自体、幼い頃のことは忘れていますから、この感情は物心ついた頃から感じ始めたのだと思っていたのです。

Aちゃんはセッションの中で、両親の本当の気持ちを理解することができました。両親はAちゃんのことをちゃんと愛していたのですが、仕事があまりに忙しく、日々の生活だけで精一杯。Aちゃんがそんなに寂しい思いをしているということにも気付かず、愛情の伝え方もわかりませんでした。

Aちゃんはそのことがわからず、違った受けとめ方をしたまま、その後は我慢して何も言わなくなってしまったので、ご両親が気付く機会もなかったのです。そして、自分が本当は両親のことを大好きだったことも思い出しました。

怒りの感情の奥には、深い悲しみがあります。行動や思いは潜在意識の中にある信念・観念を反映したものです。

ヒプノセラピー(催眠療法)では、現在の辛い状況の原因となったきっかけを知り、その時どう受けとめたのか、出来事を確認していきます。
また、言葉に出すことで潜在意識から表面意識へ出来事や思いを表面化させ、感情の解放・その奥に隠された本当の意味を知り、そして今後にどう活かしていったらいいのかを見つけていきます。
その為には、潜在意識深く眠る“不安・悲しみ・寂しさ・怒り・・・”などの
その時感じた思いや原因(きっかけ)を知る必要があり、
潜在意識が優位な状況を作り出すため、
催眠療法という方法を活用するのです。

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